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当館の松本文夫特任教授(建築学)による「建築模型の制作を通したデザインの実践・探究・蓄積」が、2023年日本建築学会教育賞(教育貢献)を受賞しました。

【以下、受賞理由より抜粋】 

 「建築模型の制作を通したデザインの実践・探究・蓄積」は、東京大学で 16 年間にわたり行われてきた建築模型の制作を通したデザインの実践・探究・蓄積に関わる教育プログラムである。

 本教育プログラムの特徴は、「模型」という表現手段により、学生が自らそれを作ることを通して建築の学びを多面的に深めることにある。対象の学生の半数近くは建築以外の分野に進む者で、逆に文系から建築に進んだ者もいるそうである。しかも、教員は建築系の学科に属していないにもかかわらず、授業では初めて模型を作る学生にわずか 3 日間でデザインの基礎と表現のスキルを身につけさせている。修了者の中には、現在、建築界で活躍している人が複数含まれていることから、少なからず教育効果があったと推察される。

 この建築模型による教育プログラムは、大学における授業として始まり、自主的制作活動を経て、大学博物館での公開によって社会教育へと展開し、その成果は展示のほか書籍、連載記事、ウェブ等を通して発信されている。模型制作を中心に一般の学生に対する特徴ある建築デザイン実習を策定・実践し、その成果としての模型コレクションが次世代の教材として参照される持続的な教育プログラムとなっている。

関連リンク:2023年各賞受賞者 | 日本建築学会
      受賞理由(PDFが開きます)
      業績紹介(PDFが開きます)