研究部はキュラトリアル・ワーク研究系、博物資源開発研究系、博物情報メディア研
究系の三つの研究系からなる。現在では、動物学、人類学、古生物学、考古学、美術史、建築史、情報科学、の各専門領域の教官が三研究系に配置され、資料部と放射性炭素年代測定室との連携のもとに、「学術標本=モノ」を機軸に博物館活動における高度なオリジナリティの発現を目指している。
「アフリカの骨・縄文の骨」展
マーク・ダイオンの「驚異の部屋」展
「Systema Naturae ―標本は語る」展
キュラトリアル・ワーク研究系は、学術標本の収集・整理・保全の業務を担い、博物 館の活動の「基層」をなす。博物資源開発研究系は、蓄積された学術標本の有効利活 用を図り、博物館における「融合」を推進する。博物情報メディア研究系は、学内の 研究・教育の成果を情報化して展示公開に結びつけ、社会に対して学術研究の成果を広く「循環」させる。三研究系の活動を有機的に統合したかたちで、「基層」「融合」「循環」を実践し、先鋭的な専門性と幅広い公開発信を担っている。
総合研究博物館には理系、文系を問わず、本学の創設以来、学内に集積された学術標
本の多くが収蔵されている。また、現在も海外学術調査をはじめ、学術標本を扱った調査研究が各教官によって活発に推進されている。我が博物館の使命はこれら学術標本の有効利用をますます推進すると共に未来永続的な保全体制を整え、また、狭義の専門分野枠内の標本利用に止まらず、多様な教育研究利用、学術標本の博物資源としての活用、デジタル技術による情報化、展示等による公開活動とその方法論的研究、博物館コンセプトそのものの検討などを推進することにある。
キュラトリアル・ワーク研究系
博物資源開発研究系
博物情報メディア研究系