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ミュージアムの機能は、大きく二つに分類できる。<保存・収集>系と<展示・公開>系である。この機能を、モノを媒介として再統一することが、このミュージアムにおける私のsolutionである。
「モノ」はおおきな力を持つ。実際にモノに触れるという体験は、ガラスで隔てられ、解説を読むことよりもはるかに大きななにかを見る者にもたらすだろう。
また、「モノ」のもつ力は空間に対しても及ぶ。たった一個のもので空間の雰囲気が大きく変わるという体験をしたことのある人は少なくないはずだ。
混沌とした「モノ」宇宙の中から、来館者が自らのコンセプトに従って秩序だった空間のなかにインスタレーションする。そのままではincomplete空間であった展示室は、「モノ」が展示されることによりはじめてミュージアム空間としてcompleteなものとなる。「モノ」は空間を支配しそのすがたから私たちは多くのことを学ぶことができるのではないだろうか。
object space
文学部歴史文化学科美術史学専攻4年 冨田真理子