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    ムカシトカゲ、ニュージーランド産、明治35年4月,西川藤吉氏寄贈

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ムカシトカゲの液浸標本

ニュージーランドの狭い地域に生息し、19世紀後半から絶滅危惧種となっている希少な爬虫類で、日本には標本がほとんどなく、極めて貴重な標本である。いわゆるトカゲ(有鱗目トカゲ亜目)とは系統が全く異なるムカシトカゲ目に属し、原始的な形質を多く保持する。この目の現生種はSphenodon guntheriと合わせて1属2種しか存在しない(他に絶滅種S. diversumがいる)。額に第3の眼とも呼ばれる頭頂眼 (parietal eye)を持つことでも知られる。寄贈者・西川藤吉は真円真珠の発明者として名高い。(上島 励・矢後勝也)