東京大学総合研究博物館 The University Museum, The University of Tokyo
東京大学 The University of Tokyo
HOME ENGLISH SITE MAP

MoG (Museum of Globe)はアンチ・マニュアル化をめざしたミュージアム、つまりグッゲン
ハイム美術館へのアンチテーゼである。コンセプトは「長居できるミュージアム」。建築物
のデザインが、自然と来館者の足を止め、展示物との対話を促す。
もっとも特徴的なのは外観だ。正二十面体が地面に埋め込まれたような「惑星型」の建築
物は、従来の箱としての機能のほかに、それ自体が展示物になる。正二十面体の表面は
LED(発光ダイオード)によって覆われており、地球の衛星写真がリアルタイムに映し出され
る。しかも、その映像は地球の自転の半分の速度で動くように設定されている。これには、
ミュージアムでリラックスしてほしいというメッセージが込められている。
1階エントランスで座布団を渡され、エレベータで2階に上ると、そこは天井の高いホールの
ような空間になっている。 そこからは「順路がない」のが特徴だ。正二十面体の一面は逆
三角形のガラスになっており、 西に向かって海が見える。3階は屋根裏部屋のように狭く、
来館者は座るか寝る かして展示物(モネ、ゴッホ)と語り合う。

Project "MoG" (Museum of Globe) 
――座り、寝ころぶ、惑星型ミュージアム


文学部言語文化学科西洋近代語近代文学専修過程3年
大隅 亮