東京大学総合研究博物館 The University Museum, The University of Tokyo
東京大学 The University of Tokyo
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宮本 英昭研究者リストに戻る

略歴
1995年東京大学理学部地質学教室卒業後、1997年東京大学大学院理学系研究科修士課程修了、1999年同博士課程中退。2000年博士(理学)取得。1997年〜1999年日本学術振興会特別研究員、1999年〜2006年東京大学大学院工学系研究科助手、2002年〜2004年アリゾナ大学月惑星研究所客員研究員を経て、2006年より東京大学総合研究博物館助教授、
2007年同准教授。 早稲田大学非常勤講師 (2005年〜)、米国惑星科学研究所連携研究員 (2006年〜)。

ホームページ http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/SEED/

研究活動

私は惑星探査機が取得した画像データに魅了されて、太陽系に存在する天体がどのような表層環境を持っているのか興味を持ちました。現在は固体天体表層地形の解析を通じて、地球表層環境の持つ普遍性と特異性を明らかにするという、比較惑星学(特に惑星地質学)の研究を行っています。こうした研究の究極的なゴールは「人類が地球に誕生した事に必然性が存在するか」という問題に迫ることだと考えています。

探査機によってもたらされた様々な天体の画像、高度、組成データなどの解析には、地球物理学・化学的を含む様々なアプローチが必要となります。私は地理情報システムを活用した地形学的研究の他に、連続体物理を用いた理論モデルの開発や、室内実験による物理的・定量的な研究、地球の野外地質調査、サンプルの分析など、様々な分野の手法を多角的に組み合わせた研究を行っています。私の狭い専門知識では限りがあるため、ほとんどの研究は国内外の異分野の専門家と連携する事で進めています。

現在は太陽系探査の揺籃期とも言うべき時代ですので、上記の研究を進める上で、基礎となる探査データの獲得は重要な要素の一つです。私は共同開発者またはサイエンスメンバーとして、火星探査機「のぞみ」や小惑星探査機「はやぶさ」、月探査機「SELENE」などの固体惑星探査プロジェクトに参加させて頂いており、高い学術性と独自性を持つ惑星データの取得に微力を尽くしています。また次世代の小惑星や月探査機についても、探査機器の開発段階から貢献することで固体天体の表層環境を明らかにする研究を進めたいと考えています。

世界各国の太陽系探査を通じて、現在人類は膨大な量の太陽系天体に関するデータを獲得しつつあります。こうした状況下であるからこそ、ますます地球上の類似地形や太陽系構成物質の標本とといった、地球上の「実物」と比較しながら研究を進めることが重要となってきました。私は東大総合研究博物館の持つ豊富な標本群を活用し、太陽系物質科学と惑星地質学とを融合した研究も推進しようとしています。

主要論文

Saito, J., H. Miyamoto, et al.,
A first look at asteroid 25143 Itokawa: Observations by the multiband imager of HAYABUSA.
Science, 312, 1341-1344, 2006.

Yano, H., T. Kubota, H. Miyamoto, et al.,
Touch-down sites of the Hayabusa spacecraft at the Muses Sea area on asteroid 25143 Itokawa.
Science, 312, 1350-1353, 2006.

Miyamoto, H., J. Haruyama, T. Kobayashi, et al.,
Ground Penetrating Radar method to map the size and depth of a lava tube.
Geophys. Res. Lett., 32, L21316, doi:10.1029/2005GL024159, 2005.

Miyamoto, H., G. Mitri, A. P. Showman, and J. M. Dohm,
Putative ice flows on Europa: geometric patterns and relation to topography collectively constrain material properties and effusion rates.
Icarus, 177, 39-53, doi:10.1016/j.icarus.2004.04.014, 2005.

Miyamoto, H. J. M. Dohm, R. A. Beyer, and V. R. Baker,
Fluid dynamical implications of anastomosing slope streaks on Mars.
J. Geophys. Res., 109, doi:10.1029/2003JE002234, 2004.

Miyamoto, H. and K. Papp,
Rheology and topography control the path of a lava flow: insight from numerical simulations over a preexisting topography.
Geophys. Res. Lett., 31, doi:10.1029/2004GL020626, 2004.

Miyamoto, H. and Sasaki, S.,
Two different supply styles of crater outflow materials on Venus inferred from numerical simulations over DEMs,
Icarus, 145, 533-545, 2000

Miyamoto, H. and Sasaki, S.,
Numerical simulations of flood basalt lava flows: roles of some parameters on flow morphologies.
J. Geophys. Res., 103, B11, 27,489-27,502, 1998.