特別展示
都市−アーケオロジー
本展示では、東アジアにおける「都市」の誕生を議論した研究を紹介する。一方で、この展示は、大学で日々実践される「研究」を展示する実験として、論文を立体・空間化することを試みる。これは「研究の展示」であり、大学の研究博物館としての「展示の研究」でもある。
研究のプロセスは、@世界の誰もが知らない問いを立て、Aそれを明らかにするための研究を計画し、B何らかの予算を獲得し、C実験や観察を行い、D結果をまとめて論文を執筆し、E雑誌に投稿し、F査読者からの意見を加えて改訂し(リジェクトされれば別の雑誌に投稿し)、 G受理されて論文が掲載され、H得られた知見から新たな問いを立てる、というサイクルを繰り返す。研究者でなければ、研究という言葉からイメージするのは、C実験や観察の部分だけだろう。そこで本研究は、@問いを立ててから、Hの新しい問いを得るプロセスを、論文のフォーマットに従って展示することで、研究そのものを展示する(雑誌掲載までの苦闘は表現できていない)。
本展示を通して、実験や観察を積み上げることで新しい問いが明らかになっていく、研究の醍醐味を少しでも感じていただけば幸いです。
会期:2024年5月31日(金)〜8月30日(金)
開館日:開館カレンダーをご覧ください
開館時間:10:00-17:00(入館は16:30まで)
会場:東京大学総合研究博物館(東京大学本郷キャンパス内)東京都文京区本郷7-3-1
丸ノ内線「本郷三丁目」駅より徒歩6分・大江戸線「本郷三丁目」駅より徒歩3分
地図:http://www.um.u-tokyo.ac.jp/information/map.html
入場無料
チラシ:http://www.um.u-tokyo.ac.jp/exhibition/2024city-archaeology_flyer.pdf
展示制作
主催:東京大学総合研究博物館
共催:文部科学省科学研究費助成事業 学術変革領域研究(A)「中国文明起源解明の新・考古学イニシアティブ」
(20H05815:https://chugokubunmei.jp/)
展示協力:浙江省文物考古研究所、鳥取大学医学部
監修:中村慎一(金沢大学)
企画・文責:米田穣(東京大学)
分担執筆;三木健裕(慶應義塾大学)、沈?文(浙江省文物考古研究所・東京大学)
空間設計:洪恒夫(東京大学・丹青社)
図版設計:上野佳代・杉谷進(図考館)
標本製作:萩原康雄(新潟医療福祉大学)、宋子良(浙江野人数字科技有限公司)、趙阿玉(杭州余杭区瓶??阿玉玉石設計工作室)、太田翔平・村井菜月(石川県工業試験場)、覚張隆史(金沢大学)
動画作成:大森貴之(東京大学)
画像提供:方向明・陳明輝(浙江省文物考古研究所)、陝西省考古研究院、澤田純明(新潟医療福祉大学)
展示作成:株式会社アカシオ
協力
岡崎健治(鳥取大学)、王寧遠・王永磊・廖文?(浙江省文物考古研究所)、劉斌(浙江大学)、陳斯雅(金沢大学)、小川やよい(東京大学)、申亜凡(東京大学)、西秋良宏(東京大学)