東京大学総合研究博物館 The University Museum, The University of Tokyo
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日本鳥学会の100年
松原 始 (本館特任助教、動物行動学)

「日本鳥学会の百年」 東京大学総合研究博物館主催 山階鳥類研究所、日本鳥学会共催 日本鳥学会はひろく鳥類研究者が集う学会である。学会員数は千人を超え、大学等の研究職のみならずアマチュアや高校生までも含む団体となっている。その活動は主として学会大会を開催する事と学術誌を発行すること、すなわち、研究者の交流と研究発表の場を提供することにある。日本鳥学会が設立された時に、日本の鳥類学が始まったと言っても過言ではないだろう。また、アホウドリ、コウノトリ、トキといった希少鳥類の保護増殖活動、諫早湾干潟、藤前干潟、中池見湿原など鳥類生息地の保全活動に学会として取り組み、提言を行って来たことも、忘れてはなるまい。
その日本鳥学会は、2012年をもって設立百周年を迎えた。これを記念し、初期から近年までの鳥類学者たちの歩みを、代表的な研究や発見を交えて一望して頂きたい。鳥学会の百年の歩みは、鳥、そして鳥を見つめる研究者たちの歴史に他ならない。そして数々の研究論文や標本は、その全てが研究者と学会の足跡である。

今回の展示では、山階鳥類研究所所蔵のカンムリツクシガモの剥製を借用させて頂いた。カンムリツクシガモは1917年に黒田長禮によって記載された種であるが、世界にわずか3体の標本しか存在しない。まさに門外不出の標本が、30年ぶりに公開される。

会場パノラマ写真

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