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001 Stibnite 輝安鉱 
愛媛県西条市大生院 市ノ川鉱山

総合研究博物館 田賀井篤平教授

太陽系を作り出した星雲の中では、H やN、Heなどの気体分子の他に、Mg、Si、Al、Ca、Naなどはケイ酸塩鉱物と呼ばれる鉱物の微粒子として存在している。これこそ鉱物界の起源である。地球も太陽の誕生とともに誕生し、星間ガスの中で微粒子は互いに付着して成長を続け、ついには惑星にまで成長する。その間に地殻・マントル・中心核という層状構造が形成された。地球を構成している酸素、ケイ素、鉄、マグネシウムなど、また地球に誕生した生命体の主成分である酸素、窒素、炭素、水素などは、すべて100億年の間に繰り返されてきた星の一生の産物である。生物は地球の表層部である鉱物界―「地殻」―と大気と水に取り囲まれた環境下で誕生し進化を遂げていった。地殻を構成する主要な元素はケイ素、アルミニウム、鉄、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどである。生命の生育環境を形作っている大気や水を鉱物界に入れることは出来ないが、植物も動物も鉱物界の一員である岩石(土壌を含む)の上でその影響を受けながら存在し、その進化も、大気や水や鉱物界で構成される環境の中で進行してきたのである。                        



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