

大地とまちのタイムライン
東日本大震災で被災した楢葉町歴史資料館はリニューアルされ、2023年4月に「楢葉町×東京大学総合研究博物館連携ミュージアム大地とまちのタイムライン」が楢葉町コミュニティセンターにオープンしました。そこでは、楢葉町と東京大学総合研究博物館の協働により、地球の誕生から楢葉町の歴史に至る内容が展示されています。「モバイルミュージアム in NARAHA」は、この新しい施設の機能を外部に拡張するものです。
モバイルミュージアム in NARAHA
モバイルミュージアムとは次世代型博物館の一つの形式であり、自由に遊動する小さなミュージアムを意味しています。コンパクトにパッケージ化された展示ユニットが、公共施設などの空間をミュージアムに変容させます。ここでは、モバイルミュージアム in NARAHAとして、東京大学や楢葉町の収蔵資料の一部を公開しています。この展示の母体となる「大地とまちのタイムライン」への関心を深めていただければ幸いです。
事業主体:楢葉町
展示主催:楢葉町教育委員会、東京大学総合研究博物館
構想設計:東京大学総合研究博物館
事業支援:公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構
【大学等の「復興知」を活用した人材育成基盤構築事業】
開設日: 2024年7月20日
ロケーション
![]() A 道の駅ならは 福島県双葉郡楢葉町山田岡大堤入22-1 |
![]() B ならはスカイアリーナ 福島県双葉郡楢葉町大谷上ノ原16番地 |
![]() C 楢葉町役場 福島県双葉郡楢葉町北田鐘突堂5番地の6 |
展示物
MM-NARAHA A05 new 殻高40-50cmに達し、日本に分布する巻貝の中では最大。熱帯域のサンゴ礁に生息する。棘皮動物のヒトデ類を好んで捕食する。オニヒトデの天敵として知られる。幼生は長い浮遊期間を持つため分散能力が高く、インド洋-西太平洋に広く分布する。国内では主に奄美諸島以南に分布。北限は紀伊半島。殻は装飾品や楽器等に使用され、肉は食用になる。過剰な採取によって個体数が減少しており、保護が進められている。(佐々木猛智) |
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MM-NARAHA B05 new 阿武隈山地の南端部に位置する高取(たかとり)鉱山は、国内有数のタングステンや錫(すず)を産出する鉱山として知られ、明治時代後期から1980年代半ばに閉山するまで日本の近代化を支えた。展示している標本の黒色部分がタングステンの主要鉱石である鉄マンガン重石((Fe, Mn)WO4)で、白色部分の石英とともに熱水活動により脈状に形成されたものである。鉄マンガン重石は比重が7.0〜7.5もあるため(通常の鉱物は2.5〜3.0)、この標本の重量は10キログラム近くもある。(三河内岳) |
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MM-NARAHA C05 new 赤粉遺跡からは「富」や「福」の吉祥文字をはじめ、「中内」や「子内」など人名や地名とおぼしき墨書土器が出土している。本資料体外面には「井手寺」とあり、「いで」の語源が平安前期まで遡り、やがて「井手」から「井出」に変化したことが明らかとなった土器である。また、同遺跡には「小寺」や「寺佛」といった資料があり、集落内寺院の存在を傍証している。古代「楢葉郷」における仏教浸透を考察するうえで重要な資料である。(坂本和也) |
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MM-NARAHA C03|B04 1987(昭和62)年の夏、小学生4人が井出川で川遊びをしていた際に発見した。楢葉町歴史資料館の調査で175万年前のホホジロザメの化石であることが判明した。サメの骨は軟骨質で化石化しにくく一般的には歯しか残らない。またサメは時代によって種類が異なるため、地層の時代を判断する示準化石として利用される。ホホジロザメは600万年前から太平洋で生息し、400万年前には世界中の海で泳いでいた。本種との競合によりメガロドンが絶滅に追いやられた可能性がある。(嶋川勉) |
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MM-NARAHA A03|C04 福島県東白川郡鮫川村発地岡にあった発地岡鉱山では、かつて珪灰石を採掘していた。スカルンと呼ばれる鉱床で、石灰岩に花崗岩が貫入した際の熱変成作用によってできたものである。この標本は、2002年11月に地主の方の許可を得て入山・採集したもので、数センチメートルに達する灰礬柘榴石と緑簾石がきれいな結晶面を見せている。(三河内岳) |
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MM-NARAHA B03|A04 筒形土器は、その名のとおり口径と底径がほぼ同じ円筒形を成し、製塩工程の最終段階に用いられたと考えられている。本資料は、住居跡で検出されており、焼き塩づくりが集落内作業であったことを傍証している。また、赤粉遺跡のように完形もしくはそれに近い資料が多量に出土した例は稀なこともあって、『倭名類聚抄』の「楢葉郷」の比定問題を絡めた律令体制下における楢葉地域の様相に関して重要な示唆を与えてくれる資料である。(坂本和也) |
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| MM-NARAHA A01|B02 紅柱石 展示期間:2024.7.20-2025.1.22|2025.1.22-2025.7.25 展示場所:道の駅ならは|ならはスカイアリーナ 中生代白亜紀/福島県須賀川市狸森/鉱物標本(若林標本 WK No. 1880)/東京大学総合研究博物館鉱物部門所蔵 紅柱石の巨晶を含むペグマタイト(巨晶花崗岩)で、日本三大鉱物標本のひとつの若林標本に属する試料。今から100年ほど前に現在の福島空港付近で採集された。阿武隈山地の北部には花崗岩が広く分布しており、石川町などでペグマタイトの産出が有名。この産地の南東部には変成岩も分布し、都城秋穂(1920-2008)が東大時代にくわしい研究を行い、プレートテクトニクス理論に繋がる発見をした。(三河内岳) |
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MM-NARAHA B01|A02 ストロマトライトは、層状に発達した藍藻(シアノバクテリア)のマットの上に堆積物の粒子が繰り返し積もり固まってできる。展示標本の表面には成長の過程が同心円状の模様として残されている。藍藻類は、先カンブリア紀に出現し、光合成により酸素を放出し、地球上の酸素濃度を増大させた。かつては大繁栄していたが、ストロマトライトを食べる動物の出現により減少し、現在では高塩分等の特殊な環境にしか見られない。(佐々木猛智) |
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