東京大学総合研究博物館 The University Museum, The University of Tokyo
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ダマスカス首都祭「神々の誕生」展
(2008年8月20日−30日)

シリア、ダマスカス国立博物館にて、約9000年前の大形女性土偶(女神像)の展示をおこなった。当作品は、総合研究博物館西秋良宏が現地で発掘したもので、シリア考古遺産庁との協定のもと2006年から借用し、本館で修復、保存処理を完成させた中東先史美術の傑作である。2007年には特別展『遺丘と女神』にて、総合研究博物館で先行展示した作品である。
今回の展示は、作品をシリア考古遺産庁に返却するにあたってのお披露目のために計画したものであるが、おりしも、本年は『ダマスカス2008-アラブ文化の首都』と題したダマスカス首都祭の年にあたっており、ダマスカス国立博物館収蔵の逸品紹介イベントとして公開することとなった。
展示にあたっては、『遺丘と女神』展で用いた映像資料をアラビア語に翻訳したDVDのほか、アラビア語・フランス語による展示図録を新たに作成した。オープンは8月20日。文化省・考古遺産庁、首都祭関係者、国枝昌樹駐シリア日本大使らの列席のもと、西秋の記念講演、ダマスカス楽団によるアラブ音楽、日本音楽ミニコンサートが開かれた。
総合研究博物館は、2004年からダマスカス国立博物館の常設展示に参画してきた。今回の作品も2009年より常設展示される予定であり、他の関連標本もあわせて公開すべく既存展示ブースの拡張等、その設計も開始したところである。

西秋良宏(本館教授、先史考古学)

■写真解説(上から)
1:お披露目された女性土偶
2(左):全20ページの展示図録表紙
2(右):展示会場バナー
3:記念講演風景
4:セレモニーをもりあげたダマスカス楽団

■ プロジェクトメンバー
西秋良宏